何で、私たちは汗をかくんだろうって考えたことはありますか?
私たちの体は汗をかいて、その汗が蒸発する時に体の熱を奪う(気化熱)ことで体温調節を行っています。
又、菌などを侵入させにくくする生体防御の役割や、角質を乾燥させない保湿効果など皮膚の恒常性維持にも大きく貢献しています。
筋肉が熱産生して、発汗が熱放散をすることで核心部の温度は37度付近に保たれます。
例えば、風邪をひいて体温が高くなった時、気温が高くなった時、運動をして身体が熱くなった時など、汗を出すことで体温を下げ、平熱の36.5度前後に保とうとします。
もし、暑い時でも汗が出なかったら、体温がどんどん上がってしまい、熱中症(熱射病や日射病)になってしまい、生命の危機…なんてことも起きてしまいます。
又それとは逆に、運動不足や空調の利いた部屋でディスクワークをしていると・・・皮膚の末梢の血行が悪くなり、汗をかくことが少なくなり汗腺の機能低下を起こします。
その結果、平熱が低い人が増えたり、自律神経系が弱ってしまう傾向も見られるようです。
アトピー性皮膚炎の人は汗腺の機能低下を起こし、体に熱がこもり、汗を放出しづらく免疫性が損なわれ、汗腺から組織に汗があふれ出すことで痒みや炎症を誘発していると言われています。
ちょっとしたことで、シャツがびっしょりになるほどの大汗をかく人は、汗腺の異常活性が考えられます。
汗が出るのではなく、汗があふれているのです。
大粒の流れるような汗は、汗腺のろ過機能が追いつかずにミネラルなどの成分がたくさん含まれているため、蒸発しにくく、体温を下げる効果も低く、ベタベタして臭いもあります。
さらに体内からミネラルが多く出ていくので、慢性疲労や熱中症の原因にもなります。
こんな汗が、長らく皮膚の表面を覆うことで、細菌が繁殖し、角質層の剥離や炎症も招きやすくなりますので、ハンカチで拭くのではなくこまめに洗い流すことからまずは始めてください。
サラサラですぐに乾く“健康な汗”をかくためには、低下している汗腺の機能を高める工夫が必要になってきます。
湯船につかったり、通勤電車で一駅手前で降りて歩くなど軽い運動をすることで、健康な汗をかく習慣をつくっていきたいものです。
汗をかいた後は、すぐに洗い流して皮膚を清潔に保ち、水分を補給することも忘れないてはいけません。
汗として発散した水分を何も補給せずにいると体内の水分量が不足しまい、汗をかくことができなくなり、体温だけが上昇してしまう「脱水状態」に陥ってしまいます。
また、血液粘度が高まることで、心筋梗塞などの原因になる場合もあります。
水分補給の際には、ゴクゴク飲むのではなく、喉が渇く手前で水分をゆっくりと口に含みながら噛むように飲む方が、体が吸収しやすいようです。
そして汗とともに失われがちなミネラルや塩分が含まれたものを取るように心がけましょう。
汗と上手に付き合っていきたいですね。
まだ一度もカットしたことがなかった赤ちゃんの頃のキンタロウ。
ジ~っと見つめられると思わず頬擦りしたくなるほど可愛かったなぁ!
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